みなさんこんにちは!
日の出ファウンデーションです。
みなさんお元気ですか?
最近は日本人を入国禁止にする国も増え、改めてコロナウイルスの恐ろしさを感じています。
インドも例外ではなく、本日2020年3月4日から日本国籍を持つ日本人はインドへ入国することが一切できなくなってしまいました。
コロナに負けないよう一緒に頑張っていきましょう。
さて今回のブログでは、最近インドでも話題になっているインドの小売市場について自分の考えを混ぜながらシェアしていきたいと思います!
目次
1.現在のインド小売り市場
2018年までにインドの小売市場は9,500億ドル規模に達し、年率13%の速度で成長すると言われていました。
さらにインド小売り市場が2020年には1.1兆ドル規模に達すると見られています。
しかし、この小売市場のおよそ92%はキラナショップという伝統的な小売り商店で占められており、富裕層向けの近代的な小売店は8%しかありません。
もちろん成長速度は近代的な小売店の方が早く、年率20%で成長、キラナショップの年平均成長率は9%ではありますが、この比率はそう簡単に覆るものではありません。
というのも現在、キラナの店舗数は全国で1200万店、小売形態の9割を占めるとされているからです(インド国際経済関係研究所(ICRIER)調べ)
今後政府がどういった政策を取るかはわかりませんが、少なくともインド小売り市場のカギはキラナショップにあると私は思います。
そもそもですが、先ほどからお話しさせていただいてるキラナショップとは何でしょうか?
2.キラナショップとは?
キラナショップとは一般的に家族で経営をしているような零細小売店のことです。
キラナショップでは、コメや豆、油、菓子類、シャンプーや石鹸といった日々使う商品を取り扱っており、大袋に入れられた農作物や洗剤等を店頭に置き、量り売りしている所もあります。
現在私が住んでいるグルガオンのキラナショップではお客さんが店内に入り商品を手に取れる店舗もありますが、主流はカウンター越しの店主と話し、店主に商品をとってもらうというスタイルが多いです。
こういったお店にはチャイを提供しているお店も多く、インド人の休憩場所となっているケースがよく見られます。
私もよくお世話になることがあります。(笑)
常連になるとつけ払いやホームデリバリーを利用することもできるそうです。
キラナショップについてなんとなくのイメージが湧きましたでしょうか?
では次はインド国内だけでなく、海外の小売り業界からの視点を考えてみましょう。
3.コンビニが広がらない
このキラナショップ日本でいうところのコンビニに似てはいますが、厳密には異なります。
我々日本人からしたら、さっさと日本のコンビニに参入してもらえばいいのにと考える人もいるかと思います。
ただ、参入するのは非常に難航しています。
というのも
基本的にインド政府はインド国内に参入したがる外資系企業に厳しいと言えると思います
日本の小売企業がインドに進出しようとした際に、政府の許認可が必要であることや、製品の製造において一定以上はインド国内での製品調達を求められることや、複数ブランドを扱う小売業(コンビニやスーパーマーケットなど)について海外からの投資額が51%までに制限されているなどの様々な規制がありました。
こういうことからも、東南アジアでよく目にする事ができるセブンイレブンやファミリーマートもインド出店に非常に難航しています。
また、先述したキラナショップの説明からもわかるように、外資の近代的小売業がインドに進出すると国民から「キラナのような小規模小売業のお客がとられてしまい、お店がつぶれてしまう」という声があるため、インド政府もなかなか許可ができないそうです。
さてそれでは、これからのインド小売り市場はどうなってしまうのでしょうか?
4.これからのインド小売市場は?
現在のインド小売市場は大きな変革を遂げており、過去10年間で驚異的な成長を遂げています。
インドの小売市場は、2017年の672億ドルから2020年までに1兆ドルになり、また電子商取引市場(eコマース)においては、2019年から2026年までにCAGRが30%増加すると予想されています。
これを金額にすると200億ドルになります。
実際にインドの小売市場に注目が集まっており、有名企業だとアマゾン、ナイキ、イケア、アリババなどがインドの小売市場に投資しています。
※CAGR・・・年平均成長率のこと。もとは企業に対して使うもので、ある企業の安定性や将来どうなるのか予測をするために使われる指標。
キラナショップが成長を妨げてるいるかと個人的には少し感じますが、依然インド小売り市場は魅力的なものです。
ではなぜこんなにも海外資本からもインド小売り市場は期待されているのでしょうか?
5.なぜ期待されているのか?
考えられる主な理由としましては
- 世界で2番目に多い人口
- 現時点で6億人の中流階級
- 都市地域の増加
- 家計収入の増加
- 農村の消費者との接続が可能
- 外資小売りへの規制緩和
この6つの理由から既に大きいインド市場がさらに拡大し、世界各国の企業が期待するようなものになると考えられています。
また2025年にはオンライン(いわゆるeコマースで)上で買い物をする人数が現在の9千万人から3億5000万人になると予測されています。
そのため単純に小売市場(キラナショップ含む)が拡大というのではなく、電子商取引(eコマース)が特に盛んになるのではないかと言われています。
6.さいごに
日々ものすごい勢いで成長しているインド。
人口やビジネスなどさまざまなことで世界中から注目を浴びています。
小売市場もその一つであり、日々インドの小売市場に投資した企業が更新されていっております。
これからもインドの小売り市場には目が離せなくなりそうです!
最後までお読みいただきありがとうございました。
それではまた!
参考
https://www.ibef.org/industry/retail-india.aspx